細かいところで「ん??」と思う箇所はありますが、全体的にはよく整理されていると思います。
経済成長のための策そのものよりも、問いの立て方に納得感を得ました。
「(a) デフレ不況問題
(b) 財政難問題
(c) 国の債務残高問題
(d) 少子化問題
の4つの問題を解決したいが、1つを解決しようとすると他の問題が悪化するため同時には解決できない。
同時には解決できないとすると、行程を踏んでいくしかないが、では具体的にはどうやって?」
という問いの立て方です。
類書の多くは(a)〜(d)のいずれか一つ(ないし二つ)に閉じた論の展開をしている場合が多いので、読後に消化不良が残ります。
「そっちはそれでいいけどこっちはどうなっちゃうわけ?」という感じの。
ちなみに、野田総理はじめ主立った政治家の方々はどういう問いの立て方をしているんでしょうね?
具体的に何をどういう形で日本の問題・課題と位置づけているんでしょう?
新書レベルの範囲と深さでご自身の考え方を著していただきたいものです。
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経済成長は不可能なのか - 少子化と財政難を克服する条件 (中公新書 2116) 新書 – 2011/6/24
盛山 和夫
(著)
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日本経済を取り巻く四つの難問を社会学の目で整理し、どのような方法でそれらを解決し、経済を成長させることができるかを提示する。
- ISBN-104121021169
- ISBN-13978-4121021168
- 出版社中央公論新社
- 発売日2011/6/24
- 言語日本語
- 本の長さ257ページ
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2011/6/24)
- 発売日 : 2011/6/24
- 言語 : 日本語
- 新書 : 257ページ
- ISBN-10 : 4121021169
- ISBN-13 : 978-4121021168
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2013年5月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
デフレの弊害とその克服法。
人口減少の危険性など長年の疑問に一方的な議論の本は多いですが、総合的に答える本が少なかったので大変参考になりました。
人口減少の危険性など長年の疑問に一方的な議論の本は多いですが、総合的に答える本が少なかったので大変参考になりました。
2011年7月20日に日本でレビュー済み
極めて著名な社会学者による経済政策の提言書である。近年出版された割と通俗的な経済書を批判的に参照しながら、そこでの「失われた20年」に関する議論に対する疑問と自説の提示、さらには差し迫った危機に対する緊急提言までをまとめている。著者の経済学や経済論に関するバックグラウンドが明確でないこともあって、「名前」で売ってるきらいがないわけではないが、20年のまとめと、経済学に対する「外野」の視点への興味から、面白く読むことができた。
著者が考える「失われた20年」の直接的な原因は円高ならびに、それを進行させた通貨政策の不在である。私は80年代後半の日本経済をリアルタイムでさほど覚えているわけではないが、ハンディ20のゴルファーがシングルで回らされ、自身も「シングルらしい成績」を上げようと無理をした、という喩えにとても納得した。
バブルが崩壊し、円高に加え、デフレ、財政難、少子化が徐々に進行し、これら「四重苦」の中で震災から復興しなければならなくなった現在に対する政策の処方箋としては、日銀引受による国債の大量発行を提言している。工程表を作成したうえで国債を大量発行し、2,3年のうちに回復軌道に乗せて、中長期的な成長へ向けて消費税増税で社会保障費を賄っていこうというプランである。社会学者的な知見があまり読み取れなかったのだが、経済論的には、日銀不況的なトーンに近く、意外な感じもした。いわゆる「バーナンキの背理法」を経済論者以外が採用するのは特に意外に感じた。
国債発行で得た資金の使い道としては、徹底的な少子化対策が際立っている。デフレギャップ下でのムダ削減論に対する批判と、中長期的な安定的成長の視点から、待機児童対策や子育て支援から高校無償化、高等教育に対する奨学制度の拡充までを、成長のためのほぼ唯一の道として描いている。この点に関してさほどの違和感を持たないが、労働市場が買い手市場の下での共働き支援に特別な効果が見込まれるのか等に他での議論とのバランスの点等で若干の疑問を感じた。ハンディの喩えで言えば、著者の想定する現在のハンディがバラついているように感じられた。
さて、残るは、この処方箋をどう生かすかである。経済学を批判したところで、そもそも、これまで経済学が政治にどれだけの影響力を持てたのか甚だ疑問であるなかで、政治的な要件の議論が不十分のまま、喫緊の政策提言を行うのは現実的にはバランスを欠いている。成長の可能性があると言っても、その可能性が極めて大きいわけでは決してないということは間違いなく、そのなかで成長を目指すということは、いわば賭けの要素もあるわけで、悲観的な国民に対して大風呂敷を広げる政策を国民に迫らせるのは、これまで以上に大変かもしれない。そのような状況を想定すると、たとえば、個人主義的な考えに対してどのように対応していくのか、といった、経済的テクニック以前の基礎付けの議論こそが、結局のところ、より重要だったように思われる。経済学に疑問を持っていることはわかるが、そこにページを割きすぎたのが残念である。
著者が考える「失われた20年」の直接的な原因は円高ならびに、それを進行させた通貨政策の不在である。私は80年代後半の日本経済をリアルタイムでさほど覚えているわけではないが、ハンディ20のゴルファーがシングルで回らされ、自身も「シングルらしい成績」を上げようと無理をした、という喩えにとても納得した。
バブルが崩壊し、円高に加え、デフレ、財政難、少子化が徐々に進行し、これら「四重苦」の中で震災から復興しなければならなくなった現在に対する政策の処方箋としては、日銀引受による国債の大量発行を提言している。工程表を作成したうえで国債を大量発行し、2,3年のうちに回復軌道に乗せて、中長期的な成長へ向けて消費税増税で社会保障費を賄っていこうというプランである。社会学者的な知見があまり読み取れなかったのだが、経済論的には、日銀不況的なトーンに近く、意外な感じもした。いわゆる「バーナンキの背理法」を経済論者以外が採用するのは特に意外に感じた。
国債発行で得た資金の使い道としては、徹底的な少子化対策が際立っている。デフレギャップ下でのムダ削減論に対する批判と、中長期的な安定的成長の視点から、待機児童対策や子育て支援から高校無償化、高等教育に対する奨学制度の拡充までを、成長のためのほぼ唯一の道として描いている。この点に関してさほどの違和感を持たないが、労働市場が買い手市場の下での共働き支援に特別な効果が見込まれるのか等に他での議論とのバランスの点等で若干の疑問を感じた。ハンディの喩えで言えば、著者の想定する現在のハンディがバラついているように感じられた。
さて、残るは、この処方箋をどう生かすかである。経済学を批判したところで、そもそも、これまで経済学が政治にどれだけの影響力を持てたのか甚だ疑問であるなかで、政治的な要件の議論が不十分のまま、喫緊の政策提言を行うのは現実的にはバランスを欠いている。成長の可能性があると言っても、その可能性が極めて大きいわけでは決してないということは間違いなく、そのなかで成長を目指すということは、いわば賭けの要素もあるわけで、悲観的な国民に対して大風呂敷を広げる政策を国民に迫らせるのは、これまで以上に大変かもしれない。そのような状況を想定すると、たとえば、個人主義的な考えに対してどのように対応していくのか、といった、経済的テクニック以前の基礎付けの議論こそが、結局のところ、より重要だったように思われる。経済学に疑問を持っていることはわかるが、そこにページを割きすぎたのが残念である。
2012年8月29日に日本でレビュー済み
他のレビューが高評価で驚きました。この著者、専門は社会学だけあって経済は素人。読んでいて疑問符をつけたくなる箇所が散見される。約250頁もあるが、ただ冗漫なだけ。説明が不明確だし、論拠不明の記述もチラホラ。漠然と「絶対に間違っている」、「基本的に正しい」と書いている箇所あるが、社会科学の論文としては到底考えられない表現も目につく。参考文献として新書などを大量に挙げているが、著者はまともな経済学の学術書を読んでいないのか。正直、読む価値はないと思います。
2011年8月15日に日本でレビュー済み
冒頭、4分の1ほどは感心して読んだのですが、中盤からお粗末でした。
「流動性の罠」が「失われた二十年」の原因である、という説に対して、著者が反論する一節があるが、ここでの「流動性のわな」の説明が、明白に間違っています。
著者いわく、「人々が手持ちの貨幣を使って商品を購入することよりも、貨幣を持ち続けることを好むという現象を『流動性選好』と名付け、それがいわば無限大になった状態を『流動性のわな』というのである」だそうです。
経済学の学部生のテキストには、ケインズの貨幣需要の分類が紹介されており、流動性のわなに関係するのは「投機的需要」であると説明されています。そして、そもそもケインズが「流動性のわな」を論じたのは、貨幣市場の利子率と(投資に係わる投機的)需要との関係であって、財市場の問題ではありません。
というわけで著者はこれほどの基礎的な概念を間違えて説明し、その間違いを元に反論しています。いわく、「投資リスク回避のわな」というべきだ、だそうです。でも、それこそ「流動性のわな」のことなんですよね・・・。
経済学の理解がかなりあやしいと言わざるを得ません。
東大大学院の、社会学部の大秀才が、なぜこんなお粗末な本を書いたのか、巻末の文献リストを見るとその事情がうかがえます。正統の経済学の書籍よりも、一般向けの、俗受けする「経済評論家」の本がずいぶん紛れているのです。
一般向けの本をあれこれ読んで、適当に整理したものなのではないでしょうか。本職の経済学者と相談すればよいのに・・・。とても残念です。
「流動性の罠」が「失われた二十年」の原因である、という説に対して、著者が反論する一節があるが、ここでの「流動性のわな」の説明が、明白に間違っています。
著者いわく、「人々が手持ちの貨幣を使って商品を購入することよりも、貨幣を持ち続けることを好むという現象を『流動性選好』と名付け、それがいわば無限大になった状態を『流動性のわな』というのである」だそうです。
経済学の学部生のテキストには、ケインズの貨幣需要の分類が紹介されており、流動性のわなに関係するのは「投機的需要」であると説明されています。そして、そもそもケインズが「流動性のわな」を論じたのは、貨幣市場の利子率と(投資に係わる投機的)需要との関係であって、財市場の問題ではありません。
というわけで著者はこれほどの基礎的な概念を間違えて説明し、その間違いを元に反論しています。いわく、「投資リスク回避のわな」というべきだ、だそうです。でも、それこそ「流動性のわな」のことなんですよね・・・。
経済学の理解がかなりあやしいと言わざるを得ません。
東大大学院の、社会学部の大秀才が、なぜこんなお粗末な本を書いたのか、巻末の文献リストを見るとその事情がうかがえます。正統の経済学の書籍よりも、一般向けの、俗受けする「経済評論家」の本がずいぶん紛れているのです。
一般向けの本をあれこれ読んで、適当に整理したものなのではないでしょうか。本職の経済学者と相談すればよいのに・・・。とても残念です。
2011年9月21日に日本でレビュー済み
すでに破綻したと言われて久しい日本の財政,そして,民主党政権によるお粗末で非論理的な経済政策と東日本大震災の発生で,これから一体日本はどうなってしまうのだろう?そんな強い不安感が,本書を購入するきっかけとなった。
著者は,社会学者であり,経済の専門家ではなさそうである。しかし,社会学の視点から,経済学者の既存の理論に建設的批判を加え,経済成長のための長期的な工程表を提示して持論を展開している。
その発想と内容は,なかなか斬新ではあるが,全面的に肯定できるものでもない。ちょっと期待外れという印象を受けた。
しかし,「デフレ不況」,「財政難」,「国債の増大」「少子高齢化」の四重苦に悩む日本経済について,一石を投じた気概だけは評価したい。
著者は,社会学者であり,経済の専門家ではなさそうである。しかし,社会学の視点から,経済学者の既存の理論に建設的批判を加え,経済成長のための長期的な工程表を提示して持論を展開している。
その発想と内容は,なかなか斬新ではあるが,全面的に肯定できるものでもない。ちょっと期待外れという印象を受けた。
しかし,「デフレ不況」,「財政難」,「国債の増大」「少子高齢化」の四重苦に悩む日本経済について,一石を投じた気概だけは評価したい。
2011年10月17日に日本でレビュー済み
以下参考にしたい筆者の主張。
ムダを削減すれば経済が活性化するという考えは、まちがっている。
1985年のプラザ合意(急激な円高)への対策として政府・日銀が大幅な金融緩和を実施し、これがバブルの引き金となった。
円高が問題だ。
日銀引受の国債を発行し、通貨供給量を増やすべき。
人口減少が予測される社会では投資意欲が減少する。
少子化対策にもっと財政を充てるべき(高齢者に偏りすぎ)。
経済が自立的で持続的な成長軌道にのるまでは、増税してはいけない。
ムダを削減すれば経済が活性化するという考えは、まちがっている。
1985年のプラザ合意(急激な円高)への対策として政府・日銀が大幅な金融緩和を実施し、これがバブルの引き金となった。
円高が問題だ。
日銀引受の国債を発行し、通貨供給量を増やすべき。
人口減少が予測される社会では投資意欲が減少する。
少子化対策にもっと財政を充てるべき(高齢者に偏りすぎ)。
経済が自立的で持続的な成長軌道にのるまでは、増税してはいけない。
2011年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
社会学者の立場から日本経済の処方箋を示した意欲作。経済学者でないからといって、そこはさすがにロジカルに丹念に整理をされており、その辺のトンデモ本ではありません。日本経済の問題は、民間にとって投資意欲がわかず需要不足となること、その根底には少子化があることを丁寧に説明しています。結論としての短期策・長期策の組み合わせは、経済学の専門家から見れば当然いろいろ言いたいことも出てくるでしょうが、1つの提言としては実に示唆に富むものと思えました。